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心に響くこの一冊

『他力』


五木寛之 講談社文庫

 すべてを自分1人の力でやったと考えるのは浅はかなこと。目に見えない自分以外の大きな力、あるいは宇宙の力が自分の生き方を支えていると考える。これを「他力」という。人生は苦しみの連続と<覚悟>し、運命を<受容>する。そして人間の命が有限であると<諦め>る。生・老・病・死を仏教では四苦と呼ぶが、本来の意味は「思うにまかせぬこと」。しなやかな心が自立への勇気をもたらし人間をサバイバルさせる。


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